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西方徘徊 031:ERIC CLAPTON 『Final Show』 1981年12月9日新宿厚生年金会館

このところ西の界隈ではクラプトン関連のリリースが相次いでます。と感じるのは僕自身のクラプトンブート熱が高まってきたからなんでしょうね。クラプトンといえば昔からブート界のトップランナー。それを5年前なら素通りすることも出来たんでしょうが、近頃じゃ新作のリリース情報がとても気になります。 しかし、ホントよく出るよね、クラプトンは。

という訳で今週に入ってから既に5タイトルも買い込んでます、ECブート。ってECだけに限らないんですけど(苦笑)。

なもんで、このところ収支のバランス崩れをずっと更新中。こうなったらしばらくは出張時の粗食を徹底して手当てをプールしていくしかあるまい、ってここだけの話(苦笑)。

さて、そんな訳で今回はこんなブツ。

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1981年、アルバム『Another Ticket』リリース後、計8公演が行われたという5度目のジャパン・ツアーの最終日、12月9日の新宿厚生年金会館での演奏をオーディエンス音源にて完全収録。ショップのインフォによると、この日の完全収録は今回が初なんだそう。メンバーは79年に英国人のみで仕切り直されたバンドに元プロコル・ハルムのゲイリー・ブルッカーを加えた布陣。

まずは裏ジャケの曲リストを確認しつつディスクをトレーへ。

♪We skipped the light fandango

1968年と言えば絶対に欠かせない個人的にとても重要な曲。思わずその6曲目から聴き始めてしまいました。で、あのムードそのままに厳かに鳴るハモンドに深みある声が乗ってくる瞬間ってば。 そしてこの曲でクラプトンのソロが聴けるという贅沢。間違いなく本盤での私的クライマックスのひとつですね。


とにかくこの1曲を聴いただけでもう本盤が価値あるものに思えてきます。これは是非ともナマで観たかった。演奏後に聞こえる”素晴らしい”の声には思わず頷いちゃいますね。 それにしてもこのバージョン、”And so it was”のところでやけにタメ効かせてます。

他にはスリリングなソロがイケイケなビートに乗る4曲目「After Midnight」。新作からの2曲、まずは久しぶりに聴いた「Another Ticket」のイントロ部分でBB5の「God Only Knows」を連想し、シャッフル・ビートのマディ・ウォーターズ・ブルース「Blow Wind Blow」はその小気味よさが気持ちいい。でもってもうひとつの私的クライマックスが「Ramblin' On My Mind / Have You Ever Loved A Woman」。搾り出すよなクラプトンの歌とテンションの高いギターが聴ける10分半超。そしてこの日のみ演奏されたというブルース「Sad, Sad Day」といったところでしょうか。

「Cocaine」はどうしたことか、やけにペースを落としたネバこいバージョン。2分40秒を過ぎたあたりで急に客が湧くのは何ゆえ? スローな前フリからやおら飛び出す「Layla」のリフ。この位置で演奏されるのならピアノ・コーダのパートが省かれているのはやはり残念。僕は「Layla」という曲はあの後半部分あってこその名曲だと思うんですよね。ちなみにこの2曲については曲タイトル部分を歌う客の声がちとキツイです(苦笑)。

さて音の方はと言えば、2000超の客席数ということで距離感近めを期待しましたが、やや遠目の音像。それでも各パートのバランスの取れた総じて聴きやすい音源だと思います。曲中のカットは無し。但し、録音者の近く?の客のしゃべり声や、やけに大声で煽る外人客、何度聞いても”やきそばー”としか聞こえない叫び声(笑)を上げている輩など、耳障りに感じる部分はあります。また、ディスク2のメンバー紹介の途中、00'45"あたりから最後まで、マイク部分が何かに覆われてしまったような音像の変化がありますね。

ところでコレ書きながら思い出したんですが、新タラが今年の始め頃に7日の武道館音源を出していたんですよね。既に完売になっているようですが、ビートレッグ誌のレビューによれば、当日のECはアルコール中毒による全身のじん麻疹に苦しんでいたんだそうです。が、それでもライブの内容は素晴らしかったらしく、タラ盤だったらおそらく音の方も良いんでしょう、レビューにも”既発から飛躍的に向上”といった記述があります。同じツアーでの演奏ゆえ、そこでも「青い影」は聴ける訳で(但し「Layla」は演奏されなかったようです)。 こんなことなら何としてでも買っておくべきだった、と今になって後悔しきり。

までも、今回のタイトルだって初の完全収録。初めて聴く音源でしたが、この日の決定版として楽しませてもらいました。

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Live at Tokyo Koseinenkin Kaikan, Shinjyuku, Tokyo 9th December, 1981
Disc 1
01. Tulsa Time
02. Lay Down Sally
03. Wonderful Tonight
04. After Midnight
05. I Shot The Sheriff
06. A Whiter Shade Of Pale
07. Country Boy

Disc 2
01. Another Ticket
02. Blues Power
03. Blow Wind Blow
04. Motherless Children
05. Ramblin' On My Mind / Have You Ever Loved A Woman
06. Cocaine
07. Layla
08. Member Introduction
09. Sad, Sad Day
10. Further On Up The Road

Eric Clapton - guitar, vocals
Albert Lee - guitar, vocals
Dave Markee - bass
Henry Spinetti - drums
Chris Stainton - keyboards
Gary Brooker - keyboards, vocals

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『Final Show』
Tricone 013/014 2009
モノラル・オーディエンス録音音源使用 プレス2CD
限定200セット(50セットのみナンバリング・ステッカー付)
購入店:西新宿LH 5,400円

西方徘徊 030:ERIC CLAPTON AND JEFF BECK 『You Need Love』 2/21さいたま

発売以来、比較的キビシー評価が多かったMVの『VERSUS』ですが、中でも特にそのターゲットになっていたのがスクリーンショットを収録したDVDの出来だったように思います。

僕自身は以前にも書き込んでいる様に、大満足とまでは言えないまでも結構楽しませてもらいました。見たいときに見れる、それだけで御の字というユルめなスタンスがあったのは確か。ところが、以前ここでやり取りさせていただいた方から、同じスクリーンショットでも更に優れたブツがある、との情報をいただき、となればソレはやはり気になってしまうわけで、先週そのブツを手に入れてきました。SBSというレーベルからのリリース。2DVD-R仕様です(プレスでないのが残念)。

21、22日分それぞれ出ていますが、スクリーンショットをソースにしているのは21日のみ。22日はステージショット収録ということなので、まずは21日分を買ってみました。ちなみに両日ともハイビジョンカメラを駆使しての撮影らしく、”画質ではこれが決定版”とのコメントをこれまでにもネット上で何度か目にしています。

で観てみたわけですが、これと比べられちゃさすがにMV版は分が悪いか(苦笑)。第一部ベックのセットの冒頭、レンズの向かう先が定まらずに右往左往してしまったり、以降も何度かフレームアウト、手ぶれ、ピンボケが散見されるものの、基本的には極端に鑑賞の妨げになるような瑕疵は見当たらず最後まで十分に楽しめました。

で、このタイトルは音質もとてもいいんですね。PCで映像中心にチェックしていたので音の方はまだちゃんとは聴けていないものの、例えばベックのセットを件のMV版と聴き比べただけでもかなりの違いがあることが分かります。今回のSBS版の音ソースの録音場所はMV版よりも音源から離れていたようで、結果MV版に顕著なドラムス音の歪みを回避、逆にホールの残響を拾っているので若干音に距離を感じるものの高音質、それもかなりの、と言って良いと思います。

で、映像についてはどう解説しよか、あれこれ打ち込んではみたものの、どーもしっくりこないので思い切ってキャプチャ画像を ベタベタ貼り付けることにしちゃいました(苦笑)。 が、エッジがギザっているのはどうかご勘弁を。静止画は問題ないんですが、動きのある場面だとどーもうまく行かないんです。ポーズ掛けようが何しようが(苦笑)。

でもって個人的な見どころを中心に、といきたかったんですが、そんな訳なのでまずまずか?てな具合に撮れたもののみ貼付。ちなみにファイルのサイズは小さくしましたが、その他については基本的に無修正。でもまぁご参考までに、って程度のものです(苦笑)。

そうそう、本ソースが撮影された場所ですが、中央からやや下手側のかなり後方、ここで当稿をずずずっとスクロールしていただくってとキャプチャ画像の最後。どうやらこんなところからの撮影だったようです。

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Live at Saitama Super Arena, Saitama 21th February 2009
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Disc 1
JEFF BECK
01. The Pump
この曲は大部分がステージショット
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02. You Never Know
途中からスクリーンショット中心の撮影に切り替わります
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03. Cause We've Ended As Lovers
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04. Stratus
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05. Angel (Footsteps)
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06. Led Boots
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07. Goodbye Pork Pie Hat
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08. Brush With The Blues
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09. Bass Solo~Freeway Jam
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10. Blue Wind
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11. A Day In The Life
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12. Peter Gunn Theme
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ERIC CLAPTON
01. Driftin'
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02. Layla
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03. Motherless Child
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04. Running On Faith
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05. Tell The Truth
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06. Little Queen Of Spades
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07. Before You Accuse Me
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08. Cocaine
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09. Crossroads
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Disc 2
ERIC CLAPTON & JEFF BECK
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01. You Need Love
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02. Listen Here / Compared To What
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03. Here But I'm Gone
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04. Outside Woman Blues
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05. Brown Bird
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06. Wee Wee Baby
wwb01.jpg wwb02.jpg  ec_jb02.jpg ec_jb03.jpg ec_jb04.jpg

07. I Want To Take You Higher
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『You Need Love』
SBS Records SBSD07 2009
オーディエンス・スクリーンショット映像使用 149min 2DVD-R
購入店:御茶ノ水S 4,680円

西方徘徊 029:BECK, BOGERT&APPICE 『First Live In Japan』 1973年武道館

先月?いや先々月か。1973年5月、計4回行われたBBAの来日公演初日5月14日の新音源がブート化されていました。近頃よくあるパターンのネット上に突如現れた音源とのことで、僕は行きつけの西新宿のショップ、LHが2点以上購入のオマケとして用意してくれたバージョンで手に入れましたが、『First Livin' Japan』という商品化されたブツもありますね。どちらも同じマスターが使われている様ですが、マスタリングなど商品版の方の最終的な音の仕上げは未確認と予めお断りしておいて、LHでもらったこの音源を手持ちの既発盤と聴き比べてみることにしました。

まずは当日のセットリスト。

14th May, 1973 Budokan, Tokyo
01. Superstition
02. Livin' Alone
03. I'm So Proud
04. Lady
05. Tonight I'll Be Staying Here With You
06. People Get Ready
07. Morning Dew / Drum Solo
08. Sweet Sweet Surrender
09. Lose Myself With You / Bass Solo
10. Black Cat Moan / Blues De Luxe / You Shook Me
11. Jeff's Boogie
12. Why Should I Care
Encore
13. Plynth / Shotgun
14. Going Down
Encore
15. Oleo / Boogie / The Train Kept A Rollin'

Jeff Beck - guitar, vocal
Tim Bogert - bass, vocals
Carmine Appice - drums, vocals

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 『First Live In Japan』
オーディエンス録音音源仕様 2CD-R
購入店:西新宿LH 対象タイトル2点以上購入特典

糸居五郎氏のMC最後のコール部分、”カーマイン・アピーース!”からスタート。そこから1曲目の「Superstition」が始まるまでの間に一箇所接ぎがあります。全体的にこもり気味かつダンゴ状の音で、会場内の残響もかなり拾っていますが、目立った音の変動は少なく、その意味では安定した音源とも言えますね。また、例えば客のしゃべりや咳き込みといった耳障りなオーディエンスノイズもなく、と思いきやD1の8曲目「Sweet Sweet Surrender」開始早々のところで突然唸り声が。な、何だ?(笑)。

あと個人的にはさほど気になりませんが、本編最後の「Why Should I Care」以降ともなるとさすがに手拍子が派手に打ち鳴らされてます。しかし相当な盛り上がり具合。終演後のMC+歓声は30秒です。

お次は、この日の音源の中で一番音がいいとされているブツ。12.8 x 14.6 x 2.2cm(苦笑)のボックスに、プラケとレプリカのパンフ&チケットを封入したベックブートの中で最も手の込んだセットです。

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『Tokyo Budokan Tapes』
Reel Master  REMA-001/002
オーディエンス録音音源使用 プレス2CD
レプリカ・パンフレット&チケット付 ナンバリング入り300セット限定


距離感があるのに妙に音がクリア。それはまるで観客の数が半減しちゃったような。だから迫力や臨場感にはちと乏しいんですが、その分新音源と比べてみても各パートの分離感はかなり優秀。ベースの音が聴き取りやすいところからして随分違うな、という印象です。ただ個人的に惜しいと思うのが高域が引っ込んでいることによる音のこもり(それでもクリアなんですが)と時々音が不安定になる箇所があること。ちなみに本盤では冒頭のMCは全てカット。またティムのソロ後、再び曲に戻ったところで6、7秒?の音切れがあります。本編終了後から2度のアンコールに応える最後までノーカット、終演後のMC+歓声は45秒です。

 
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パンフレットとチケットのミニ・レプリカ
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もうひとつは単独のプラケ2つで1セットの2枚組プレス仕様盤。
  
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『Live Volume 2』
Improvisation Label IL-366805/6
オーディエンス録音音源使用 プレス2CD
 
こちらは糸居五郎氏のMC途中からのスタート(最長の22秒)。その後のメンバー登場までの間(客の話し声がやや目立ち気味)カット無し。音の印象としては距離感、質感共に 『First Live In Japan』によく似た感じです。また、本編終了後の糸居氏のMC後、一旦歓声がフェイド・アウト~フェイド・インしますが、曲中の欠け無く演奏は完全収録。終演後の歓声は10秒です。

しかし、これはバンドサウンドというより3者のバトルセッションと呼ぶ方がしっくり来ますね、やはり。それぞれの技量、存在感が拮抗してますもん。これじゃ長持ちしろと言う方が無理かも。けどバラード曲では見事なハーモニーを聴かせてくれたりするんですよね。

また、この日の演奏は全体的によく締まっていて、流れもとてもスムーズ。特にメドレー曲の緩急のバランスの取り方なんぞとてもキマっている思います。しかしこれらのブート、当日の迫力をどれ程捉えてくれてるんでしょうか。10分の1?100分の1?あー、この場に居たかった。つくづくそう思いますねー。
 
最後に、福井章彦氏の著作『Eric Clapton - Live File 1』風に5項目を星5つを最高点として点数評価してみました。結論としては、どれも一長一短というありがちなパターンですが、どれかひとつ選ぶとすれば僕の場合は音のクリアさで『Tokyo Budokan Tapes』ですね。

『First Live In Japan』 (『First Livin' Japan』も??)
クリアさ ★★★   迫力 ★★★   サウンドバランス ★★★☆   距離感 ★★☆  
録音環境 ★★★☆

『Tokyo Budokan Tapes』
クリアさ ★★★★   迫力 ★★★   サウンドバランス ★★★★   距離感 ★★★  
録音環境 ★★★★

『Live Volume 2』
クリアさ ★★☆   迫力 ★★★   サウンドバランス ★★★☆   距離感 ★★  
録音環境 ★★★

西方徘徊 028:JEFF BECK GROUP 『Changing The Strings』

以前から気になりながら、これまで何となく買わずにいたベックのブートを先日手に入れました。エンプレスバレーというツェッペリンブートの主要レーベルが4年前に出した第二期ベック・グループ(以下JBG#2)の3枚組セット。このレーベルはこれ以外にも2タイトルベックのブートを出していて(『Live At Sapporo Green Dome』1980年12月14日:月寒アルファコートドーム(旧:札幌月寒グリーンドーム)、『Messin' With The Blues』 1968年7月27日:ロサンゼルスシュライン・エクスポジション・センター )、どちらも音、演奏共にかなりクオリティの高いブツですが、本盤の出来やいかに?

ディスク1と2に72年7月23日、ロンドン・ラウンドハウスでのJBG#2最後のライブを、ディスク3に71年10月28日のアリゾナ州フェニックスでの演奏を収録。どちらもオーディエンス録音ソースが使われています。

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結果この日がラスト・ライヴ。一度は絶たれたティム・ボガート、カーマイン・アピスとのグループ結成。それが7月下旬というからちょうどこのライヴが行われた頃でしょう、二人のカクタスとしての契約満了を好機と再び接触。ついに念願のグループ結成へという動きの中、ベックのこの時の胸中やいかに?そしてこの日、他のメンバー達にどれ程の危機意識があったんでしょうか?

この一週間後にはマックスとボブ以外のメンバーとの関係を絶ち、まずは見切り発車的ながらも新たなグループで活動を再スタートさせるベックですが、とまれ、事情を知らずに聴けば、これがそんなバンド空中分解の直前に演奏されたものとは気付かなかった筈。決して悪い演奏じゃありません。

Live at The Roundhouse, London, England 23rd July 1972
Disc 1
1. Introduction
2. Ice Cream Cakes
3. Morning Dew
4. Max's Solo / Going Down
5. Definitely Maybe
6. Tonight I'll Be Staying Here With You
7. New Ways Train Train

Disc 2
1. Jeff's Boogie
2. Ain't No Sunshine
Encore
3. Got The Feeling
4. Let Me Love You
5. Superstition

Live at Star Theatre (Celebrity Theatre), Phoenix, Arizona, USA 28th October 1971
Disc 3
1. Going Down
2. Let Me Love You
3. Morning Dew
4. New Ways Train Train
5. Tonight I'll Be Staying Here With You
6. Jeff's Boogie
7. Jody
8. Got The Feeling

Jeff Beck - guitar
Bob Tench - vocal
Clive Chaman - bass
Cozy Powell - drums
Max Middleton - keyboards

いわゆる高音質!ではないですが、音が近めで各パートのバランスが良く、オーディエンスノイズも目立たない総じて聴きやすい仕上がり。

で、この日の演奏を収録した手持ちの既発盤と聴き比べをしてみました。まずは12年前に旧タランチュラが出した『The Last Ever Gig』という名のブート。裏ジャケ上部にさりげなく書かれた"STEREO/FULL SHOW"の文字に色めきたったものですが、両者共に冒頭のMCのカットと、1曲目「Ice Cream Cakes」中の音飛びの箇所が一緒なことから、試聴開始早々に使われているのが同じマスターだと分かります。ただ、ゲインの上げ過ぎで全体的に音がノイズっぽい(高域が耳につく)タラ盤に対して、抑え気味のレベル設定で聴きやすく仕上げたEV盤という感じでしょうか。ちなみに細かいコト言うと、EV版の方がアタマのMCが3秒長い。

旧タラとEV。本タイトルを出すにあたり、後者がタラ盤の存在を意識しなかった筈はないので、グレードアップのアピールも兼ねて、新音源(ですよね?)を加え3ディスク仕様としたのかも知れないですね。ちなみにこの71年のフェニックス音源ですが、全体的に音がダンゴ状のいかにも安手のテレコで録りました的な音でお世辞にも聴きやすいとは言えない代物ではあるものの、演奏内容は大変充実していて聴き応え十分。活動初期の凄みのある演奏を聴かせてくれています。
 
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『The Last Ever Gig』
Tarantura JBG-001,2 1997
ステレオ・オーディエンス音源収録 プレス2CD 紙ジャケット仕様

Disc 1
1. Opening~Introduction
2. Ice Cream Cakes
3. Morning Dew
4. Max's Solo / Going Down
5. Definitely Maybe
6. Tonight I'll Be Staying Here With You
7. New Ways / Train Train

Disc 2
1. Jeff's Boogie
2. Ain't No Sunshine
Encore
3. Got The Feeling
4. Let Me Love You
5. Superstition

一方、アタマのMCが抜けてるのと終盤の3曲欠けが残念ですが、別ソースを収録したブツがコチラ。

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ショップのインフォによると、当時ロンドンに派遣された日本人レコード会社スタッフが録音したものを資料用としてダビング、保存されていたというリールテープからダイレクト収録したもの、なんだそうな。

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『Roundhouse 1972』
Reel Masters-017
ステレオ・オーディエンス音源収録 プレス1CD 

肝心の音質ですが、距離感は前述の2作とそう変わらない感じですが、さほどレベルを上げていないのにも関わらず全体的に歪っぽいのが気になります。あと所々で客のチャットが耳に障るところがありますね。ところがアタマ数秒欠けのフェイドインで始まる5曲目の「Definitely Maybe」以降になると音がぐんと近くなり(録る場所を変えたのか)、歪っぽさは残るものの前述の2作を超える音で鳴り始めます(チャットは時々聞こえます)。それだけにアンコールに応えて演奏された「Got The Feeling」「Let Me Love You」「Superstition」3曲の未収が残念。

1. Introduction
2. Ice Cream Cakes
3. Morning Dew
4. Max's Solo / Going Down
5. Definitely Maybe
6. Tonight I'll Be Staying Here With You
7. New Ways / Train Train
8. Jeff's Boogie
9. Ain't No Sunshine

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 『Changing The Strings』
Empress Valley Supreme Disc EVSD 344/345/346 2005
オーディエンス音源収録 プレス3CD

THE WHO 『Tangled Up In Who』1970年7月7日 タングルウッド

では、今回も前稿から引き続きで、1970年7月7日、マサチューセッツ州タングルウッド・ミュージック・シェドでの演奏を収録したブートDVDとCDを取り上げてみたいと思います。あのリーズ大学での演奏から5ヶ月、6月7日からスタートしたUSツアー最終日の演奏です。

このブートのネタ元ですが、TV放送用に収録されたソースが流出したものだそう。94年に『マキシマム R&B ライヴ~ザ・フー・ライヴ・ベスト』(以下旧盤)でオープニングからの3曲が公式に日の目を見ましたが、今回の新装『マキシマム R&Bライヴ』からは何故か全てカット。その理由が版権絡みと推測は出来るものの(ビル・グラハム・プロダクションが権利を持っているそうな)、例えばそれが単なる金銭がらみの交渉決裂といった結果によるものでなく、将来的な公式リリースに繋がるものと前向きに捉えたいところですが、はてさて。

ちなみに本ブートの画質と旧盤のそれではかなりのクオリティ差があります。15年前でこの差ですから、マスターさえあれば現在の技術でかなりのクオリティUPを見込めるんじゃないでしょうか。とにかく何とかオフィシャルリリースを。こんなに素晴らしい演奏を眠らせとくのはホントもったいないです。

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前年の8月12日以来、同会場1年ぶりのコンサートだったそうで(前回はB.B. King、Jefferson Airplaneと出場。ヘッドライナーはJefferson Airplane)、旧盤ではこの日のプロモーター、ビル・グラハムがメンバーを紹介するところから始まります。そして「Heaven And Hell」「I Can't Explain」と立て続けに演奏し、ピートのMCへ。そこでこの日の対バン、Jethro Tullの名前が。

68年のデビュー作『This Was』から「Dharma For One」


01. Intro - Heaven And Hell
旧盤『マキシマム R&B ライヴ~ザ・フー・ライヴ・ベスト』から。3:05あたりに注目。右のバスドラムのヘッドを抜いたか、ペダルのねじを飛ばしたか、左側のバスドラに右足を移す様子が確認できます。開始早々これだものな。しかしこの踊るようなドラミング。凄い。


02. I Can't Explain
03. Water
04. I Don't Even Know Myself
05. Young Man Blues
06. Overture / It's A Boy
07. 1921
08. Amazing Journey
本ブートではチャプタ10以降に使われる別ソース(たぶん)から


09. Sparks
この曲のライヴ演奏はどれも聴きものですが、この日も凄い。おそらく本ブートからのアップだと思います

10. Eyesight To The Blind / Christmas
本ブートでは2分40秒演奏されたあたりでいきなりのカット。続く「Chirstmas」以降はタイムコードは消えたものの更にジェネ落ち風の映像に変わっちゃいます。またこの曲は途中の画像乱れもキビシイ


11. Acid Queen
12. Pinball Wizard
13. Do You Think It's Alright?
14. Tommy, Can You Hear Me?
15. There's A Doctor / Go To The Mirror
16. Smash The Mirror
17. Miracle Cure / I'm Free
18. Tommy's Holiday Camp
19. We're Not Gonna Take It
20. See Me, Feel Me
21. My Generation

以降の映像がUPされていないのが残念ですが、後半はやはりトミーのクライマックス「We're Not Gonna Take It」から「See Me, Feel Me」が凄い。場内の興奮もピークに達しているようです。続く「My Generation」では再度「See Me, Feel Me」を含みジャムへと流れるパターン。終盤にはウインドミル20連発!。最後にギターを上方へ回転させながら放り投げるピート。アンプのスイッチを切り、しれっとした感じでステージを去る姿が実にカッコよろしい。

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 『Tangled Up In Who』
Hiwatt 2005 プレス1DVD
プロショット映像+モノラル・サウンドボード音源使用

TanglewoodShed.jpg  

で、CD版がコチラ(ボーナストラック8曲入り)。DVD版の発売以前にリリースされていたものですが、こちらも「Eyesight To The Blind / Christmas」にカットがあります。

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 『Tangled Up In Who』
Hiwatt CE9802/3
モノラル・サウンドボード音源使用 プレス2CD 紙ジャケット仕様

Disc 1
01. Intro - Heaven And Hell
02. I Can't Explain
03. Water
04. I Don't Even Know Myself
05. Young Man Blues
06. Overture / It's A Boy
07. 1921
08. Amazing Journey
09. Sparks
10. Eyesight To The Blind / Christmas
11. Acid Queen
12. Pinball Wizard
13. Do You Think It's Alright?
14. Tommy, Can You Hear Me?
15. There's A Doctor / Go To The Mirror
16. Smash The Mirror
17. Miracle Cure / I'm Free
18. Tommy's Holiday Camp
19. We're Not Gonna Take It
20. See Me, Feel Me

Disc 2
01. See Me, Feel Me
02. My Generation

03. Bris The Spider (The Fillmore West, June 18, 1969)
04. Summertime Blues (The Fillmore West, June 19, 1969)
05. Shakin' All Over (The Fillmore West, June 19, 1969)
06. Magic Bus (The Fillmore West, June 18, 1969)
07. Young Man Blues (The Fillmore West, June 19, 1969)
08. My Generation (The Concertgebouw, Amsterdam, September 9, 1969)
09. Naked Eyes (The Young Vic Theatre, London, April 26, 1971)
10. Too Much Of Anything (The Young Vic Theatre, London, April 26, 1971)
Profile

たどん

Author:たどん
神奈川県在住
性別:男
誕生星座:山羊座(たまに射手座)
血液型:B

アタマ冷やせば?とかよく言われます

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