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西方徘徊 128:RAINBOW 『虹船 Legend Of The Additional Performance』 1976年12月2日 東京体育館

日本の冬空に雷鳴を轟かせた虹の軍団! 12月2日の東京体育館を皮切りに行われたブラックモアズ・レインボーの日本公演は、真冬の寒気に見舞われた各地に異常なまでの興奮状態を招き、まさに熱狂のコンサートとなった。ディープ・パープル時代からの圧倒的支持を仰ぐリッチー・ブラックモアの独特のギター・ワークを前面に、アルバム・ジャケットの図を写し出したバック・スクリーンとステージ前方に大きく渡したコンピューターの虹の多彩な演出効果によってアピールする、あくまでハードで挑発的なレインボー・サウンドに聴衆はしばし我を忘れて酔いしれた。」

これまた前回同様、雑誌『ミュージック・ライフ '77年2月号』からの引用です。

ML1977_2_y.jpg

ブリティッシュ・ハード・ロック史に残る傑作『虹を翔る覇者』のリリースから8ヶ月。過去にZEPやパープルのライヴを体験している人ならともかく、この日初めてHR最高峰の演奏に生で接するチャンスに恵まれた人達の期待の大きさたるや如何ばかりだったろう。

おそらく当日は大した予備知識も無く臨んだ人がほとんどだったと思いますが、一体どれ程の大音量なのか? ナマで観る&聴くリッチーのギターって? ロニーのヴォーカルはLPのそれを超えるのか? コージーのツーバスの威力って?

例えばそんな参戦模様?

そして放たれた音はまるで閃光。なのに超重量級。初めて聴く曲だけど滅茶苦茶カッコいい。途中「紫の炎」に似た感じの3連フレーズが飛び出す。それにしてもツーバスの威力が凄い。で、2曲目はなんと「Mistreated」。3連打のバスドラが、やけに正確なピッチで気持ち良く伸びる硬質な歌声が、かつての名曲をヘヴィメタルに接近させている。そうそう、音に合わせて光の色や動きを変化させる虹のアーチも興奮UPに一役買っている…。

と、こんな風にちょっと想像してみるだけでも・・・。

nijifune_20111225112836.jpg

今回紹介するのは1976年の初来日ツアー初日、12月2日東京体育館でのライヴを収録した『虹船』という名のブート、タランチュラレーベル謹製。昨年の夏頃リリースされた『初陣 Uijin'』(アクエリアス音源)と同日の演奏を別音源で収録しています。

音源提供者は今やブート界のブランドと言っても過言でない?桃印なお方。今回もスタンド席からの録音だったようで、これまで同様かなりの高音質に仕上がっています。

一方、アリーナ席からマイクを使わずテレコで直録りされたというアクエリアス音源ですが、これについては以前の書き込みでこんな風に書いていました。

「それでなくても興奮するだろう初来日初日、ましてやステージ上には当時のハード・ロックの最高峰がいる訳で。冒頭聞こえてくるチューニング音と既にステージ前に押し寄せている観衆、実に4分半に及ぶ喧騒。そしてSE「Over The Rainbow」から「Kill The King」へ。ネックに手を滑らせた時の”キュルッ”というノイズからしてもう堪らない。疾走するバンド。そして2曲目「Mistreated」ではそのコーフンがコンサートの中断を招き、パイプ椅子が踏まれる(?)音と悲鳴のような歓声、野次。しまいにはマイクを通してスタッフに注意を促されるてな始末。それら全てがはっきりと聞き取れる訳ではないですが、異様なムードだけはひしひしと伝わってきます。」

件のML誌に掲載されたロニーのインタビューでも話題にされてましたが、この東京体育館公演は開演早々アリーナがパニック状態に陥った日としても(特にブート好きには)知られている訳でして。

けどそんな状態でも録る(しかも完遂)、思わずテーパー、アクエリアス氏の熱意に脱帽という感じですが、その分音質的にキビシイものがあったのも確か。その意味では、カオスな光景をリアルに捉えたドキュメントとしての面白さはあるものの、単純に演奏を楽しむという点では今回の桃印音源によってようやくこの日の決定版登場と言えるのかも知れません。

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たどん

Author:たどん
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