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西方徘徊 156:VARIOUS ARTISTS『A Concert For KILLING Cancer』2010年1月13日 ロンドン

ベックが実にベックらしいサウンドを奏でロジャーがそれに応える。

アタマのその数秒だけでもう胸躍っちゃう。

しかし、いやブルースだからこれでいいのかも知れないが、ほとんどリハ無しのぶっつけ本番? 内容的には今ひとつピリッとしない感じもする。

けどやっぱり感動せずにはいられないんですよ。ロジャーの歌にベックのギターが絡む。それを支えるザックのドラム。

なんと贅沢な。

てなわけでまずはこの曲を簡単な動画にしてみました。マディ・ウォーターズ「Mannish Boy」のカバー。



で今回のブツですが。

とその前に、遅ればせながら。

2月14日に発表された第53回グラミー賞でジェフ・ベック先生なんと三部門で受賞を果たしました。

<最優秀ポップ・コラボレーション賞/Best Pop Collaboration With Vocals>
ハービー・ハンコック、ピンク、インディア・アリー、シール、コノノ・ナンバーワン、ジェフ・ベック、ウームー・サンガレ 「Imagine」on 『Imagine Project』

<最優秀ポップ・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞/Best Pop Instrumental Performance>
「Nessun Dorma」 on 『Emotion & Commotion』

<最優秀ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞/Best Rock Instrumental Performance>
「Hammerhead」 on 『Emotion & Commotion』

作品リリースやツアーのペースなど、移籍後の精力的な活動も実にスゴイと思いますが、こうしてきちんと結果を出し続けているところも本当にサスガだなと思いますね。素晴らしい!

ちなみに公式サイトにはこんな短くも思いの詰まったコメントが掲載されています。

 I can believe it. I'm happy for you!

3 Grammy's.

14.Feb.2011 18:30

What a crazy few days........ performances/parties/interviews/seeing some friends and to top it all off, the Grammy's.
I got 3, can you believe it?? I am really thrilled and humbled.
Thank you all for your support and encouragement.

J.B

killing_cancer.jpg

今年の1月13日、ロンドンのHMV Hammersmith Apollo(旧Hammersmith Odeon)で開催されたチャリティ・コンサート”A CONCERT FOR KILLING CANCER”の全演奏を収録(収録時間2時間4分:プレス2CD)。

コンサートのスタートは日本時間の14日早朝。当日はベックが登場する直前、確か6時頃からツイッターのタイムラインに飛び込んで来たロンドン在住『斜に構えて。』のMickさんの実況中継にもんどりうって悶えていたことを思い出します(笑)。まるで予想していなかったザ・フーとジェフ・ベックの共演。驚きましたよ。事後に反芻すればナルホドと思えなくもないけど、それまでは僕の中で両者を繋ぐ糸は全く見えていなかったから。

killing-cancer-2011-poster.jpg

コンサートは元The Verveのリチャード・アシュクロフトがひとりアコギを携えて登場するところから始まります。で1曲目の「Sonnet」でああそうか、と。

記憶が曖昧ですがリリース当時にCDショップだかどこだかで聴いた「Bittersweet Symphony」。アンドリュー・オールダムが手掛けたオーケストラ版の「The Last Time」をサンプリングしたストリングスがなんだか安っぽいんだけど妙に儚げで美しくて。一聴して気に入ってしまい速攻で買い求めたアルバム『Urban Hymns』(1997年リリースの3rd)の2曲目に入っていたのが「Sonnet」。彫りの深いメロディラインが印象的で当時はこの2曲をメインによく聴いたもんです。

「Bittersweet Symphony」



アンドリュー・オールダム・オーケストラ『ザ・ローリング・ストーンズ・ソングブック』より


そして「Sonnet」やっぱりいい曲

続いてはRoger Daltrey Bandの登場。演奏されたのは2009年のソロツアー『Use It Or Lose It Tour』でもセット中盤に登場していた2曲。まずはアイルランドのバンド、チーフタンズの「Freedom Ride」のカバー。そしてサイモン・タウンゼントがマンドリンを弾く「Gimme A Stone」。

ちなみにそのツアーではほとんどの日で続けて「Going Mobile」を演奏してましたが、そこではピートの代役としてサイモンがボーカルを取っていました。


2009年11月13日ニュージャージー州アトランティック・シティでの演奏。思わず『Who's Next』のそれを思い浮かべちゃいますね。さすが兄弟、声質が良く似てます。

続いて登場するはこちらもあな懐かし、ブライアン・アダムス。彼もまたアコギによる弾き語りを披露。84年の大ヒット作『Reckless』から「Run To You」、3rdアルバムのタイトル曲「Cuts Like A Knife」と代表曲をじっくりと聴かせた後はPDT(光線力学的療法)による治療を受けた女性の患者さんを迎えてのデュエット「When You're Gone」。最後は再び3rdからバラード「Straight From The Heart」で〆。とここまでがディスク1の収録曲です。

killing_cancer_member_20110218035345.jpg  

ディスク2はザ・フーのマネージャー、ビル・カービシュリーによるイントロダクションでスタート。そして登場するは我らがジェフ・ベック!何と二枚看板抜きのザ・フーにジェイソン・リベロを加えたまさにワンオフな布陣で演奏された「Beck's Bolero」。かつてベックがキース・ムーンと共に音盤に刻んだこの曲をこの日はキースから直接ドラムの手ほどきを受けたというザック・スターキーが演奏するという縁。

2曲目は目下の新作『Emotion & Commotion』 から本年度のグラミー賞に輝いた「Hammerhead」。ボレロではやや不安定だったベックのギターがここで本来のキレを取り戻し、そして最後はお馴染み、第52回グラミー賞最優秀ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞に輝いたビートルズのカバー「A Day In The Life」。一打一打丁寧に打ち込んでいくザックのドラムが曲に独特な彩りを加えてます。

それにしてもたった3曲だけとはあまりにもショートスケール過ぎ。それでも貴重音源には違いないんですけど。

で続いてはブロンディのデボラ・ハリーが加わっての代表曲3連発。ベックは「Heart Of Glass」と「Call Me」の2曲に参加。リハーサル不足が目立つものの(「Call Me」は途中ぐだぐだ・・)どちらも終盤に飛び出してくるベックのベックらしいソロが聴きどころ。

そしていよいよ大トリ登場。最早揺るぎないBIG3とも言える3曲を演奏し(BIG4なら加わるのは「See Me, Feel Me」かな)迎えたアンコール、大団円。それが冒頭のボ・ディドリーの「I'm A Man」へのアンサーソングとしてマディ・ウォーターズが書いた「 Mannish Boy」と再びステージに戻ってきたピートを加えての「Join Together」with JEFF BECK!!!

killing_cancer_is.jpg

音質について触れるのを忘れてました。まだiPod~イヤホンでしか聴いてませんが、個人的にとても好きなタイプの音です。エッジがいい具合にまろやかで聴きやすく音圧も十分。距離も近いですね。またイコライジング臭を感じさせないナチュラルな仕上がりもいい感じです。

そしてことザ・フーに関していえば、粗さもまるごとバンドの勢いとして昇華させてしまう、08年の来日公演で改めて実感したこのバンドの特異性がこの音源からも伝わってくるようで嬉しい(ザックの貢献度高し!)。当日ピートのコンディションは万全ではなかったのかも知れませんが、バンド総体としてのグルーヴ感やアンサンブルの凄みは今も健在ですね。

月並みだけど、もう一度生の彼らを体験したい。初の単独来日公演から2年とちょい経ちましたが、今年あたりまた来日してくれないですかねー。今度こそ関東公演は全部行くからー。
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たどん

Author:たどん
神奈川県在住
性別:男
誕生星座:山羊座(たまに射手座)
血液型:B

アタマ冷やせば?とかよく言われます

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