BOSTON『Party In Third Stage(1)』 1988年12月10日 カナダ・マニトバ州ウィニペグ
さて、ここまで気ままに書き散らかしてきたボストン『サード・ステージ』期の音源ネタもそろそろ〆が近づいてきました。
87年の6月から11月までの間にトータル70本という大規模な北米ツアーを行った彼らは、翌88年9月26日に地元ボストンで開催されたチャリティーコンサートに出演。そして12月からカナダを中心に7都市を回るツアーを開始します。
"Christmas In Canada Tour"
1988/12/07 Copps Coliseum, Hamilton, Ontario, Canada
1988/12/10 Winnipeg Arena, Winnipeg, Manitoba, Canada
1988/12/12 Saskatchewan Place, Saskatoon, Saskatchewan, Canada
1988/12/13 Nothlands Coliseum, Edmonton, Alberta, Canada
1988/12/14 Saddledome, Calgary, Alberta, Canada
1988/12/17 PNE Coliseum, Vancouver, British Columbia, Canada
1988/12/18 Seattle Center Coliseum, Seattle, WA
そこから12月7日のコップス・コロシアム(キャパ:約19,000人 オンタリオ州ハミルトン)の映像と、10日のウィニペグ・アリーナ(キャパ:約16,000人 マニトバ州ウィニペグ)の音源が古くからブツ化されていますが、今回紹介するのは、それらをセットにした3枚組仕様盤(2CD-R+1DVD-R)です。
今回はまず10日のウィニペグ・アリーナの音源をご紹介。
"Hello Winnipeg! Please welcome BOSTON!!"
そんなイントロダクションからの収録。序盤は音がふらつく箇所があったりしますが、それほど酷いものではないし、所々で聞こえてくる客の嬌声やしゃべり声もまぁ許容範囲内。全体的にクリアかつ安定していて各パートのバランスも良好。唯、惜しむらくは今回もコンプリート収録とはいかず、以下の箇所に音欠けがあります。
・「Don't Look Back」と「The Journey」の曲間:ただし違和感を感じさせないレベル
・「To Be A Man」の冒頭部分:テープチェンジ?
・「Can'tcha Say」演奏開始直後:いや「Hitch A Ride」の演奏終了直後と言うべきか。ここもテープチェンジのタイミングだったようですが、どうやら録音者も「Hitch A Ride」をこよなく愛していたと思われ(笑)
・「Foreplay / Long Time」演奏後「Feelin' Satisfied」までの曲間
・「Let Me Take You Home Tonight」演奏後「Hollyann」までの曲間
さて、87年のツアーが新曲のお披露目をメインとしたものであったのに対し、いやこの年のツアーもそれは同様だった筈ですが、同じ全曲演奏でも今回はコーナーとして独立させず、過去の代表曲と混在させてプレイする構成に変わっているのがまず注目すべき点。この違いは実は大きくて、過去の代表曲に引けを取らない新曲のクオリティの高さがこんな音源を聴いているとあらためて浮き彫りになってくるようです。
『サード・ステージ』以外の選曲は前年のツアーのそれをほぼ踏襲する形になっていますが、新たに初期のツアーでは定番的に演奏されていたアルバム未収録曲、79年の来日公演でも演奏された「Television Politician」のセット入りが特筆すべきポイントでしょうね。そして、個人的にどうしてもヨイショしちゃうのが、87年のツアー途中からセット入りした名曲「Hitch A Ride」。今回はショートバージョンでなくフルバージョンでの演奏に格上げ(?)しています。
今回は〆近しということでいつもより多めにULしてみました。
〆といえば、途中尺の長いハモンドとギターのソロを組み込んだ「Hollyann」を演奏し終演を迎えたところで、ブラッドの"See you soon!"というセリフが聞こえますが、当地のBostonファンがその再着陸を目撃するのは20年後、2008年6月7日のMTS Center(キャパ:約16,000人)公演になります。が、ブラッドは既にこの世を去っていたのでした。。
87年の6月から11月までの間にトータル70本という大規模な北米ツアーを行った彼らは、翌88年9月26日に地元ボストンで開催されたチャリティーコンサートに出演。そして12月からカナダを中心に7都市を回るツアーを開始します。
"Christmas In Canada Tour"
1988/12/07 Copps Coliseum, Hamilton, Ontario, Canada
1988/12/10 Winnipeg Arena, Winnipeg, Manitoba, Canada
1988/12/12 Saskatchewan Place, Saskatoon, Saskatchewan, Canada
1988/12/13 Nothlands Coliseum, Edmonton, Alberta, Canada
1988/12/14 Saddledome, Calgary, Alberta, Canada
1988/12/17 PNE Coliseum, Vancouver, British Columbia, Canada
1988/12/18 Seattle Center Coliseum, Seattle, WA
そこから12月7日のコップス・コロシアム(キャパ:約19,000人 オンタリオ州ハミルトン)の映像と、10日のウィニペグ・アリーナ(キャパ:約16,000人 マニトバ州ウィニペグ)の音源が古くからブツ化されていますが、今回紹介するのは、それらをセットにした3枚組仕様盤(2CD-R+1DVD-R)です。
今回はまず10日のウィニペグ・アリーナの音源をご紹介。
"Hello Winnipeg! Please welcome BOSTON!!"
そんなイントロダクションからの収録。序盤は音がふらつく箇所があったりしますが、それほど酷いものではないし、所々で聞こえてくる客の嬌声やしゃべり声もまぁ許容範囲内。全体的にクリアかつ安定していて各パートのバランスも良好。唯、惜しむらくは今回もコンプリート収録とはいかず、以下の箇所に音欠けがあります。
・「Don't Look Back」と「The Journey」の曲間:ただし違和感を感じさせないレベル
・「To Be A Man」の冒頭部分:テープチェンジ?
・「Can'tcha Say」演奏開始直後:いや「Hitch A Ride」の演奏終了直後と言うべきか。ここもテープチェンジのタイミングだったようですが、どうやら録音者も「Hitch A Ride」をこよなく愛していたと思われ(笑)
・「Foreplay / Long Time」演奏後「Feelin' Satisfied」までの曲間
・「Let Me Take You Home Tonight」演奏後「Hollyann」までの曲間
さて、87年のツアーが新曲のお披露目をメインとしたものであったのに対し、いやこの年のツアーもそれは同様だった筈ですが、同じ全曲演奏でも今回はコーナーとして独立させず、過去の代表曲と混在させてプレイする構成に変わっているのがまず注目すべき点。この違いは実は大きくて、過去の代表曲に引けを取らない新曲のクオリティの高さがこんな音源を聴いているとあらためて浮き彫りになってくるようです。
『サード・ステージ』以外の選曲は前年のツアーのそれをほぼ踏襲する形になっていますが、新たに初期のツアーでは定番的に演奏されていたアルバム未収録曲、79年の来日公演でも演奏された「Television Politician」のセット入りが特筆すべきポイントでしょうね。そして、個人的にどうしてもヨイショしちゃうのが、87年のツアー途中からセット入りした名曲「Hitch A Ride」。今回はショートバージョンでなくフルバージョンでの演奏に格上げ(?)しています。
今回は〆近しということでいつもより多めにULしてみました。
〆といえば、途中尺の長いハモンドとギターのソロを組み込んだ「Hollyann」を演奏し終演を迎えたところで、ブラッドの"See you soon!"というセリフが聞こえますが、当地のBostonファンがその再着陸を目撃するのは20年後、2008年6月7日のMTS Center(キャパ:約16,000人)公演になります。が、ブラッドは既にこの世を去っていたのでした。。
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西方徘徊172:BOSTON 『Destination Anywhere』 1987年9月30日 フロリダ州タンパ
冒頭トムがいつもの調子でギンギンにエフェクトかましたサウンドで開演を告げるや否や、耳に飛び込んでくる少年と親父さんの会話。いや兄貴ですか?まぁなんでもいいんですが、そして音像全体を歪めてしまうほどの女性の?シャウトがそれに続けば、今度は隠密録士(実は会話の主だったりして)、マイクを衣服にセット&ノリノリだったのか、もしくはすし詰めの聴衆の中でもみくちゃ? 程度はそう酷いものではないけれど、どうも絶えず音像がふらふらと揺れている。
けど音はいいんです。高域を強調したイコライジングが施されているように聞こえますが(ゲインもかなり上げられている模様)、マスターのクオリティの高さはフツーに伝わってくる。
87年9月30日。全70公演という規模で行われたThird Stage Tourの49本目。これまでに紹介したどの音源よりも熟した演奏が聴けるわけですが、ここでの最大の聴きどころはズバリ、自身がボストンの最高傑作と信じて疑わない「Hitch A Ride」のセット入り。
どの公演から演奏されるようになったのか、正確なところはわかりませんが、前曲「Used To Bad News」からインタールード的なインストを挟みメドレー形式で披露されるという流れ。しかもイントロからいきなりサビに飛ぶ、それがいかにもセットのフィナーレが間近であることを感じさせるようで何とも味わい深い。いや、要はただのショートバージョンですがな、と言われればまぁ確かにその通りなんですけど。
実は翌年88年の12月からスタートするツアーでも演奏されるこの曲。そこではフルバージョンでの演奏に変わっている点からもここで聴けるアレンジは貴重。なんて、特に思い入れの強い曲なので殊更にスポットを当ててしまうんですが。
今回はまず冒頭で触れた”状況証拠”としての「Rock & Roll Band」。『Third Stage』収録曲からは「I Think I Like It」。序盤またしても例のトークが邪魔してくれちゃうものの、バンドは完璧な演奏を繰り広げている「Foreplay/Long Time」。
そして目玉曲「Used To Bad News」と「Hitch A Ride」のメドレー&この日こそまさにブラッド絶好調!を実感させるラストの「Party」、以上5曲をUPしてみました。
なお「More Than A Feeling」の後半、ライブならではのアレンジとしてデビュー当時から演奏され続けているツインギターを大々的にフィーチャーしたインストパートの途中から「We're Ready」の途中まで(そのため「Amanda」が未収録)と続く「The Launch」の前半に音欠けがあります。
けど音はいいんです。高域を強調したイコライジングが施されているように聞こえますが(ゲインもかなり上げられている模様)、マスターのクオリティの高さはフツーに伝わってくる。
87年9月30日。全70公演という規模で行われたThird Stage Tourの49本目。これまでに紹介したどの音源よりも熟した演奏が聴けるわけですが、ここでの最大の聴きどころはズバリ、自身がボストンの最高傑作と信じて疑わない「Hitch A Ride」のセット入り。
どの公演から演奏されるようになったのか、正確なところはわかりませんが、前曲「Used To Bad News」からインタールード的なインストを挟みメドレー形式で披露されるという流れ。しかもイントロからいきなりサビに飛ぶ、それがいかにもセットのフィナーレが間近であることを感じさせるようで何とも味わい深い。いや、要はただのショートバージョンですがな、と言われればまぁ確かにその通りなんですけど。
実は翌年88年の12月からスタートするツアーでも演奏されるこの曲。そこではフルバージョンでの演奏に変わっている点からもここで聴けるアレンジは貴重。なんて、特に思い入れの強い曲なので殊更にスポットを当ててしまうんですが。
今回はまず冒頭で触れた”状況証拠”としての「Rock & Roll Band」。『Third Stage』収録曲からは「I Think I Like It」。序盤またしても例のトークが邪魔してくれちゃうものの、バンドは完璧な演奏を繰り広げている「Foreplay/Long Time」。
そして目玉曲「Used To Bad News」と「Hitch A Ride」のメドレー&この日こそまさにブラッド絶好調!を実感させるラストの「Party」、以上5曲をUPしてみました。
なお「More Than A Feeling」の後半、ライブならではのアレンジとしてデビュー当時から演奏され続けているツインギターを大々的にフィーチャーしたインストパートの途中から「We're Ready」の途中まで(そのため「Amanda」が未収録)と続く「The Launch」の前半に音欠けがあります。
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