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西方徘徊 026:ERIC CLAPTON AND JEFF BECK 『Versus』 #1

んでは、まず2月21日分の音と画を検証?してみたいと思います。

versus03.jpg versus05.jpg  
CD:日の丸                    DVD:ユニオンジャック

セット構成ですが、CDはDisc1と2が21日公演、Disc3と4が22日公演。DVDの方はDisc1と2に各日のベック、クラプトン単独のセットを一続きで収録し、Disc3に両日の共部分をまとめるという格好になっています。

では、まずはベックのセットから。

元からそうなのか、比重をかなり低域に置いた音になっているのでバスドラのアタックに歪みを感じますね。その分シンバルなど刺激的な金属音は抑えられているんですが、個人的にはちと低域強調に寄り過ぎているように感じます。どうも全体的にこもり気味に聴こえるんですよね。けどこれが”迫力”に繋がっているとする向きもあるとは思うので(幾分かは再生環境にも拠るでしょうし)、この辺は好き好きでしょうね。弱音部分になるとかなり良い感じなんですが。ちなみに入力レベルはかなり高めです。

各パートの定位、バランス問題ないです(バスドラは歪み気味ですけど)。ギターもしっかり前に出ていますね。ちなみに僕が参戦したのは22日ですが、当日は予想以上にミックスのバランスが良かったと感じたんですが、そんな好バランスがそのままパッケージされていると言って良さそうです。例えばデヴィッド・サンシャスがソロを弾く時はその音がちゃんと主役として鳴っています(当たり前か)。またタル嬢とベックの連弾ベースソロではそれぞれが弾く音もはっきりと聴き分けることが出来ます。要は音の分離が良いんですね。

客のチャットやマイク周りのノイズなど、耳障りなところもほとんどありません。音の凸凹や欠けも無しです。冒頭のSE、ディランの「Tangled Up In Blue」からアンコール曲「Peter Gunn Theme」の終演に至るまで、正しく完全収録です。

で、約30秒の間を置いて始まるクラプトンのセット(実際には10分程のインターバルがありました:22日)。いきなりアコースティックのセットから始まるという意外な展開に場内がどよめく様子が伝わってきます。”コレから始まるんだ~”思わず?漏らすこんなセリフが聞こえてきます。そしてそんなどよめきは続く「Layla」のイントロでも。

と、ここで気付くのがベックでのそれとは違った低域の具合。26インチサイズのバスドラを使う、エイブもかなりズシンとくるフットワークを聴かせていましたが、ガツンとタイトなカリウタ、弾力感のあるふくよか仕様のエイブ、とまるでそれぞれの体型そのままな質感の音。ちと乱暴に言ってしまうとそんな違いを感じましたが、それがそのままココに現れているようで、クラプトンのセットからバスドラの歪み感が気にならなくなります。ひょっとして耳が慣れてきた?もしくはソースが変わった?う~ん、これは良いんじゃないでしょうか。

しかしこの距離感の近さは何だろう?。あの広い会場の一体どこで録っていたのか。単にステージやPAに近ければ良いってもんじゃないことは何となく分かるんですが、とにかく音に実在感があるんですよね。例えば70年代後半以降にデンスケあたりで録られたソースのような音にふくよかさがある感じ。特にクラプトンのセットでそれが顕著です。これは録音状況の詳細が知りたいですね。とまれ、これこそ正しく”ザ・迫力”。「Tell The Truth」以降のエレクトリックセット、いやこりゃ盛り上がりますよって。

という訳で、クラプトンのセットは終始安定したグッドコンディション。歪み感が少ない分、より演奏に集中出来ます。バランス感も問題ありません。チャットなどが煩わしい箇所、音揺れや欠落箇所一切無し。これは素晴らしいなぁ。

全て21日の写真。封入されている4枚のピクチャーカードから
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ここで一旦オーディエンスノイズのフェイドアウト&インで切り替え、続くは競演パート。初日はここから全てがサプライズだった訳ですよね。「You Need Love」のイントロが鳴った瞬間は”やはりソレで来たか!”という感じだったのかも知れませんけど。

第3部はクラプトンのバンドにベックが加わるという第2部のアンコール的な流れになっていました。ここではバンドが醸し出すダウン・トゥ・アースなムードに乗る主張の強いベックのギター、ある意味ミスマッチな感じなんですが、その微妙なズレが興味深かったですね。

※追記:過入力によるものだと思いますが、最後の「I Want Take You Higher」に歪みが目立つところがあります(”ハーイヤー!”の部分)。

Live at Saitama Super Arena, Saitama, Japan 21th February 2009

【CD】
Disc 1
JEFF BECK
01. Introduction
02. The Pump
03. You Never Know
04. Cause We've Ended As Lovers
05. Stratus
06. Angel (Footsteps)
07. Led Boots
08. Goodbye Pork Pie Hat
09. Brush With The Blues
10. Jam inc: Freeway Jam
11. Blue Wind
12. A Day In The Life
13. Peter Gunn Theme

ERIC CLAPTON
14. Introduction
15. Driftin'
16. Layla
17. Motherless Child
18. Running On Faith

Disc 2
01. Tell The Truth
02. Little Queen Of Spades
03. Before You Accuse Me
04. Cocaine
05. Crossroads

ERIC CLAPTON X JEFF BECK
06. Introduction
07. You Need Me
08. Listen Here
09. Compared To What
10. Here But I'm Gone
11. Outside Woman Blues
12. Brown Bird
13. Wee Wee Baby
14. I Want Take You Higher

最後にボーナスディスク扱いになっているDVDですが、こちらはCDの音源と映像のミックス仕様です。

22日の参戦記でも触れていますが、さいたまスーパーアリーナではステージ両サイドの上方にスクリーンが設置されていました。でこのDVDは両日とも全編このスクリーンに映し出されていた映像を捉えたオーディエンスショットが使われています。クラプトンのセットが始まる直前、まだスクリーンに何も映し出されていない際、カメラをステージに向けた時の角度から割り出すに、どうもこんな位置からの撮影じゃなかったかと。そのため映像が左に傾いだ状態になっているんですね。ただ手持ち(それじゃツライわな)というわけじゃなく、三脚、またはそれに準ずるカメラを固定するものを使っていたようで、不快な画面の揺れなどはあまり感じられません。ただ、ピントが合うのにやや時間を要する箇所や、ステージの照明が暗めの時は映像も暗い(当たり前か)といった部分はあります。また時々前方の客の頭部が邪魔くさいところもありますね。がそれでもコレ、よくぞ撮ったってやつですよ。何てったって全曲ですからね。

saitama_02_21.jpg

で、映像ならではのウリとして、自然と注目してしまうのはやはり「フィンガリングと表情」ですね。ベックの場合は右手の動きも重要。このあたりについては週末じっくり賞味したいと思いますが、ちょっと気になった点としては、「A Day In The Life」を演奏した後のベックとメンバー間のやり取り。まるでベックが何かを告白→他のメンバー(特にタル嬢)驚き&笑。一体何があったんでしょ?

あと競演部分では攻守のポジションというか、いわば攻めるベックと受けるクラプトンという図が、この21日の演奏では色濃く出ている気がしますね。

【DVD】
Disc 1
JEFF BECK
01. The Pump
02. You Never Know
03. Cause We've Ended As Lovers
04. Stratus
05. Angel (Footsteps)
06. Led Boots
07. Goodbye Pork Pie Hat / Brush With The Blues
08. Jam inc: Freeway Jam
09. Blue Wind
10. A Day In The Life
11. Peter Gunn Theme

ERIC CLAPTON
12. Driftin'
13. Layla
14. Motherless Child
15. Running On Faith
16. Tell The Truth
17. Little Queen Of Spades
18. Before You Accuse Me
19. Cocaine
20. Crossroads

Disc3
ERIC CLAPTON X JEFF BECK
1. You Need Love
2. Listen Here / Compared To What
3. Here But I'm Gone
4. Outside Woman Blues
5. Brown Bird
6. Wee Wee Baby
7. I Want To Take You Higher

versus04.jpg versus06.jpg
『VERSUS』
MID VALLEY 507/508/509/510 2009
ステレオ・オーディエンス録音音源+オーディエンスショット映像使用
プレス4CD+プレス3DVD スリップケース&4ピクチャーカード付
購入店:西新宿BF 15,000円

という訳で22日分は稿を改め次回、とさせていただいちゃいます(苦笑)。ただ、先程ちょい聴きした限りでは21日分の音の優位性がかなりハッキリ出ている気がします。
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