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西方徘徊 070:ERIC CLAPTON 『What A Fool Believes』 1981年12月8日 横浜文化体育館

クラプトンの81年音源が出ました。

wafb.jpg

アルバム『Another Ticket』リリース後、計8公演が行われたという5度目のジャパン・ツアーのラス前、12月8日の横浜文化体育館での演奏をステレオ・オーディエンス音源にて完全収録。録音者は例によって桃印なお方。ちなみにこの日の音源は半年程前にLHが『Let Me In』というタイトルでリリースしていて、ソチラも音のクリアな良盤でしたが(乾いたスネアドラムの音が好みです)、なにぶん至近で鳴る手拍子や"イエーッ"を繰り返す一人の客が足を引っ張っており(苦笑)、今回メーカーがインフォで「オーディエンスノイズ無し」を謳うのはこのへんの事情があってのことでしょうね。とまれ、この日の音源としては、本タイトルが既発を凌ぐ内容になっているのは間違いのないところでがしょう。

この時のツアーメンバーは79年に英国人のみで仕切り直されたバンドに元プロコル・ハルムのゲイリー・ブルッカーを加えた布陣。

まずは裏ジャケの曲リストを確認しつつディスクをトレーへ。

♪We skipped the light fandango

1968年と言えば絶対に欠かせない個人的にとても重要な曲。思わずそのトラック8から聴き始めてしまいました。で、あのムードそのままに厳かに鳴るハモンドに深みのある声が乗ってくる瞬間ってば。 間違いなく本盤での私的クライマックスのひとつ。実に感動的。ちなみにここでソロを取っているのはアルバート・リーです。

とにかくこの1曲を聴いただけでもう本盤が価値あるものに思えてきます。これは是非ともナマで観たかった。それにしてもこのバージョン、”And so it was”のところでやけにタメ効かせてます。

他にはキーボードの音が音像に奥行きをもたせている録音の見事さを実感できる「Wonderful Tonight」。スリリングなソロがイケイケなビートに乗る「After Midnight」。「Another Ticket」のイントロ部分ではBB5の「God Only Knows」を連想し、7割以上がギターソロという「Blues Power」はバスドラの連打に支えられて以降の畳み掛けがコーフンもの。続く小気味良いシャッフル・ビートのマディ・ウォーターズ・ブルース「Blow Wind Blow」。もうひとつの私的クライマックス、搾り出すよなクラプトンの歌とテンションの高いギターが聴ける10分弱、「Ramblin' On My Mind / Have You Ever Loved A Woman」。

スローな前フリからやおら飛び出す「Layla」のリフ。この位置で演奏されるのならピアノ・コーダのパートが省かれているのはやはり残念。僕は「Layla」という曲はあの後半部分あってこその名曲だと思うんですよね。そして最後はメンバーが順に音を乗せて行くトラック9の「Band Introduction」が印象的な「Further On Up The Road」で了。これを聴くと思わず同じ年にシークレット・ポリスマンズで実現したクラプトンとベックとの共演を思い出しますね。

で。

最後のトラックが客出しBGM、ドゥービーの「ある愚か者の場合」です。それが本作のタイトルになっている訳ですが、何で?
音の方はと言えば、一聴して感じるのは中低域寄りの重厚さ。個人的にはもうちょい軽みが欲しい気がしますが、優秀な音質であることに違いはありません。加えて、演奏と歓声や拍手のバランスが同録とは思えない具合で収録されているので、ショップの広告にある”最前列のド迫力!”にも納得。で、これはマスタリングによるところも大きいんでしょうが、今回もレベルはかなり高めです。

曲中の欠落は無し。ディスク1最後の曲「アナザー・チケット」演奏後はフェイドアウトでなくカットアウトになっています。

今回は2曲だけ、既発の『Let Me In』と聴き比べられるようにしてみました。例によって音量差が大きいのでご注意を。

let_me_in.jpg let_me_in_r.jpg
『Let Me In』
Tricone 011/012 2009
ステレオ・オーディエンス録音音源使用 プレス2CD
購入店:西新宿LH 5,400円

L  : 『What A Fool Believes』 Tarantura TCDEC-61-1,2
R : 『Let Me In』 Tricone 011/012

Live at Yokohama Bunka Taiikukan, Yokohama Japan 8th December 1981
Disc 1
01. Opening
02. Tulsa Time


03. Lay Down Sally
04. Wonderful Tonight
05. After Midnight
06. I Shot The Sheriff
07. Introduction
08. A Whiter Shade Of Pale


09. Country Boy
10. Another Ticket

Disc 2;
01. Blues Power
02. Blow Wind Blow
03. Motherless Children
04. Rambling On My Mind
05. Have You Ever Loved A Woman
06. Rambling On My Mind
07. Cocaine
08. Layla
09. Band Introduction
10. Further On Up The Road
11. SE/ What A Fool Believes

Eric Clapton - guitar, vocals
Albert Lee - guitar, vocals
Dave Markee - bass
Henry Spinetti - drums
Chris Stainton - keyboards
Gary Brooker - keyboards, vocals

wafb_r.jpg
『What A Fool Believes』
Tarantura TCDEC-61-1,2 2009
ステレオ・オーディエンス録音音源使用 紙ジャケット仕様 プレス2CD
購入店:西新宿P 7,800円

という訳で、今回は過去エントリーの焼き直し版でお送りしました(苦笑)。
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Comment
2009.11.06 Fri 17:50  ファブギアマン #2fj95qD6
 こんばんは。「ある愚か者の場合」って、よくよく考えると誤訳のような氣もしますが、果たして‥‥? 今の時代なら、ぶった切りで「フール・ビリーブス」ですかね。昔は、味わいのある邦題が多かったですよね。ビートルズですと「夢の人」「涙の乗車券」、ウィングスなら「あの娘におせっかい」、ザ・フーなら「奴らに伝えろ!」とか。昔話かよ、というツッコミはなしでお願いします(苦笑)。
こんばんは / URL / Edit
2009.11.06 Fri 23:06  たどん #AZV5XfxQ
ファブギアマンさん、こんばんは。

個人的にはなかなかうまい邦題だと思ってます。>「ある愚か者の場合」。第3者的に語ると見せかけ、実は本人の切ない気持ちを表現してるのかも、なんて考えると余計に切ないような。

ツッコミですか? いえいえとんでもない、僕も邦題の方がしっくりくる曲は沢山ありますよ。

けど気の利いたものが即座に思い浮かびません(苦笑)。ビートルズならあとは「抱きしめたい」くらいだし。

イギー・ポップ「淫力魔人のテーマ」(「Raw Power」)、キャプテン&テニール「こんなのってはじめて」(『You Never Done It Like That』)、ドナ・サマー「恐怖の脅迫電話」(『The Hostage』)なんてとこはいかが?(苦笑)
 / URL / Edit
2009.11.06 Fri 23:55  ファブギアマン #2fj95qD6
 こんばんは。キャプテン&テニール、ドナ・サマーは知りませんでした。同じくドナ・サマーの「SHE WORKS HARD FOR THE MONEY」→「情熱物語」なんてのも強引というか力ワザというか、元は「彼女はお金の為に懸命に働く」ですからね(笑)。メタルのアルバムも、この手の邦題が多そうですね。
こんばんは / URL / Edit






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